LOVEをCatch!!

そしてキャッチアンドポマード!

1997年発売のプレイステーションのゲームですね。発売元はラブデリック。
ぼくは2000年かそれくらいにやりました。
何はなくとも箱庭的な世界観と、こだわりにこだわり抜いた音楽。
哀愁と影とメタ的な発言満載な愛すべきキャラクターたち。
プレステのゲームの中で隠れた(隠れきれないほどのLOVEで満ち溢れた)名作です。
ある日の夜。
遅くまでゲームを続けていた主人公。
ゲームの内容は、勇者が悪のドラゴンに月の光を食べられた世界を救うという、王道物のお話。
王様にドラゴン討伐を命じられ、街で必要な装備をかき集め整え、いざ出陣。
道中現れたスライムを一刀両断し、合わせて襲いかかってきた赤いスライムを焼き払い、
それを皮切りに、その後もバッタバッタと敵を容赦なくなぎ倒し、
色々な冒険(割愛)を経て、勇者はついに月面のドラゴンの根城までたどり着きます。
(※主人公は、ゲームやりすぎだと思う・・・)
いよいよドラゴンと言う手前、主君を守るラスマエーダと会敵。
先手必勝、斬撃の嵐をこれでもかと浴びせまくり、最強の呪文を使っちゃおーっと、
オーメーテー!
と、ラスマエーダを灰燼にします。
そして、ラスマエーダを倒したことにより、勇者は最強までレベルアップしちゃいます。
ガンガンいこうぜ!
ついにお目見えしたドラゴン。月の世界を牛耳り、世を混沌に叩き落とそうとする悪逆許すまじと、
最強の勇者はラスマエーダのときよりも更に鬼畜にドラゴンを攻め立てます。
ドラゴンは、反撃する間も無く相当のダメージを食らいます。
完膚なきまでにダメージは9999!9999!9999!9999!9999!9999!9999!9999!9999!9999!9999!9999!
このまま一気にドラゴンをやっちまえ!
コラーッ!
と、次の瞬間お母さんのお叱りの声。
もう少しでドラゴンを倒して感動と喜びのエンディングとそのときに。
なんと「寝なさい。」との逆らえないご命令のため、主人公はベッドに潜り込みます。
しばらくして・・・
電源を切ったはずのテレビ画面が青白く発光し始めます。
寝ぼけた目をこすりながら、主人公はテレビの前に行くと、
瞬間、テレビに吸い込まれてしまいます。
ブラウン管や三色、謎の電脳空間を通過し、
空に躍り出た主人公はありったけの高さから急速に落下します。
見知らぬお城のお庭に・・・。
主人公が落ちてきたのは御察しの通り、さっきまでプレイしていたゲームの世界。
でも、この世界、さっきまでプレイしていたゲームとちょっと雰囲気が違います。
王様はなんだか頼りないし、町の人たちは、下世話に世間話をしています。
そして肝心の勇者も、正義執行というパトロンをフルに活用し、
人の家のタンスからランジェリーを強奪したり、お犬様を追い掛け回して街の人から白い目で見られたり、
明らかに敵意のないスライムをバッサリメラメラぶちのめしてお金と経験値を得ます。
何かがおかしい。
きっと主人公と一体となった人は誰もがそう思うはず。
そしてその奇妙な感覚は、この世界の正体そのものでもあります。
主人公のあなたは、その正体を探すことも含め、
この世界を愛で満たすため、あなたにしかできない方法で冒険を繰り広げます。
月の女神が呼んでいる、月の世界にたどり着いた時。
あなたが知る、この世界の正体とは・・・。
なんとなく冬にやるといいと思います。ええ、おすすめな気がします。
アダーダンスで温まりましょう。
音楽もとにかく良いものばかりなんで、MDを集めましょう。
いいゲームって、なんか昔から変わらずそこにあった概念のようなものな気がしますね。
久しぶり!って言いたくなるような。
MOONはそんなゲームです。懐かしいような、ずっと一緒にいたような。
そんな気持ちにさせる。良質なゲームです。
では〜